お初にお目にかかります。アスカクリエイション株式会社の研究開発チームの千原です。
現在、巷で噂になりつつあるTizenの調査を行っています。
初回なので、今回はTizenについて(すごく)簡単に紹介しようと思います。
TizenはMeeGoというNokiaとIntelが開発していたプラットフォームを前身としたLinuxベースのモバイルOSです。
ターゲットはスマートフォンをはじめ、車載機器、ネットブック、TVなどとなっています。
現在は、SamsungとIntelが主導して、Linux Foundationが開発を行っているようです。
次に、Tizenのシステム構成ですが、TizenのアプリケーションはHTML5になるため、以下のようになっています。
(TizenWikiを参考にしています。)
UIはHTML5で、APIコールはJavaScriptでといった形です。
どうやらWeb開発者を取り込もうという意図があるようです。
図の青い部分が、Tizenのコアモジュール群になります。
各モジュールでは以下のサービスが提供されます。
Application Framework
- アプリの起動
- 他アプリを起動(パッケージ名、URI、MIME)
- イベント送信
Base
- Linuxライブラリ
- データベース
- ローカライズ
- XMLのパース
Connectivity
- ネットワーク接続(3G)
- Wi-Fi
- Bluetooth
- HTTP
- NFC
Graphics & UI
- X11ベースのウィンドウシステム
- EFL(Enlightenment)
- OpenGL ES
Location
- GPS
- WPS
Messaging
- SMS: Short Message Service
- MMS: Multimedia Messaging Service
- IM: Instant Messaging
Multimedia
- 動画
- オーディオ
- 画像・写真
PIM
- カレンダー
- 連絡先
- タスク
- 検索履歴
- デバイス情報
Security
- アクセス制限
- 認証
- 安全なアプリケーションの配布
System
- デバイス制御(センサー、画面、バイブレーション)
- 電源管理
- 外部接続イベント管理
- アップグレード
Telephony
- 電話(UMTS、CDMA)
- パケット通信
- SMS
- SIM管理(電話帳)
Web
- Webアプリケーション用ランタイム
- 低機能機種向けのWeb API
次回はSDK環境の構築手順について詳しく書こうと思います。